世界を変えたAndroid

Androidはx86中心の世界を変えてしまった

Androidは世界で最も普及しているARM命令セットで動くOSです。アプリケーションストアGoogle Playでダウンロード出来るアプリは膨大で、今まで人々がWindowsでやっていたことのかなり部分を代替出来ます。

今までPCといえばx86でした。Windowsが動くPCだけがPCという風潮があり、殆どの個人向けのコンピューターにWindowsがプリインストールされていました。しかし現在ではAndroidスマートフォン、つまりスレート型のPCにAndroidが載ったものが当たり前に販売されています。

Googleのオープンソースを利用したビジネスの上手さ

GoogleはChromiumブラウザのオープンソース開発プロジェクトを立ち上げ、オープンソースコミュニティによる開発を利用してChromeを作りました。ChromiumはChromeのクローンだと誤解されることがありますが、実際にはChromeの元となったプロジェクトです。

Chrome事業におけるオープンソースプロジェクト利用の上手さは天才的だと思います。オープンソースを利用してクオリティと移植性の高いものを作り、それを利用したビジネスをするというのはオープンソースの未来の姿では無いでしょうか。大規模なオープンソースプロジェクトには設計を打ち出し指揮を取る存在が必要なので、オープンソースソフトウエア側にもメリットのあるビジネスだと思います。

Androidがオープンソースであることは革命的なことです。自社のビジネスの核になるものが丸見えでいくらでもコピー出来てしまうなんてとんでもないことだと思いませんか。実際それによって移植性が確保され、ユーザーを伸ばし、ビジネスとして大成功しているわけです。Googleは10年先のビジネスをしているように思えます。

Androidはプロセッサ市場の勢力図を崩してしまったキラーOS

AndroidはARMプロセッサの躍進の立役者と言えます。ARMプロセッサ搭載の様々なハードウエアに載るAndroidは、挑戦的な企業のARMプロセッサ事業への参加を喚起し、実際に勢力図を変えてしまいました。

ARMの用途の多様化

AndroidはあくまでモバイルOSですが、AndroidがARMプロセッサの市場を引っ張ったことで、主要なLinuxディストリビュージョンがARMに対応してきました。また、元Googleエンジニアのベンチャー企業によってPC版Androidと呼ぶに相応しいRemix OSというOSがリリースされています。今後従来型のPCのOSのスタンダードがUbuntuやRemix OSとなることもあり得るのではないかと思います。

更にサーバー向けのARMボードの開発、HPCへの応用が進んで来ていてARMプロセッサは様々な方向からじわじわとx86の市場に侵食しています。

焦るWintel

MicroSoftとIntelはIT界の二大巨塔と言える超大企業です。この二社は互いに協力しながら勢力を伸ばした経緯があり、その蜜月関係はWintel同盟などと呼ばれます。現在の市場を見る限り、Wintelはモバイル市場では大敗を喫したと言えるでしょう。IntelはAtomをやめてしまいましたし、MicroSoftにもWindowsを5インチ程度のディスプレイサイズで使いやすいOSにするような動きはありません。今後も拡大していくであろうスマートフォン市場をどうやら捨ててしまったようです。

Intelから見ると、ARMの躍進は恐怖でしか無いでしょう。ARMはライセンスさえ買えば誰でもプロセッサ開発が出来てしまうので、ライバルがそこら中から生えてきます。例えばGPU開発最大手のnVidiaはARMプロセッサの開発も積極的に行っています。nVidiaはARMプロセッサがx86の対抗馬となると見ているようで、今後Android向けゲーミング市場が拡大し、メジャーなタイトルが増えれば、ゲーミングに耐えうるウルトラハイエンドなnVidia純正SoCがリリースされていく可能性があります。nVidiaがx86のCPUもWindowsも必要としなくなる可能性すらあるのです。

Androidの動き次第

Android関係の動きはIT界で大きな意味を持っています。OSにおいてユーザの数は最重要なファクターで、Androidはとてつもないユーザーベースを持っています。先ほど例に挙げたようにGoogle Playでゲームが増えればnVidiaは大きな動きを見せるかもしれません。この影響力はGoogleの天才的なビジネスセンスの賜物と言えるでしょう。

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