2017年6月のTOP500が発表される

2017年6月のTOP500が発表される

スーパーコンピューター・ランキングTOP500の2017年6月版が発表されました。上位10システムは以下の通りで、10位以内に入る新しいスーパーコンピューターは発表されなかったようです。

  • 1 Sunway TaihuLight (93.0146 PFLOPS)
  • 2 Tianhe-2 (33.8627 PFLOPS)
  • 3 Piz Daint (19.5900 PFLOPS)
  • 4 Titan (17.5900 PFLOPS)
  • 5 Sequoia (17.1732 PFLOPS)
  • 6 Cori (14.0147 PFLOPS)
  • 7 Oakforest-PACS (13.5546 PFLOPS)
  • 8 K Computer (10.5100 PFLOPS)
  • 9 Mira (8.5866 PFLOPS)
  • 10 Trinity (8.1009 PFLOPS)

スイスのPiz Daintが大きく順位を上げる

上位10システムでの主要な変化はスイスのスーパーコンピューターPiz Daintのスコアが2.00倍になり順位が8位から3位に上がったことです。それに伴い、京やOakforest-PACSなどの順位が一つ落ちています。

  • 2016-11
    • 8 Piz Daint 9.7790PFLOPS
      (理論性能 15.9880PFLOPS)
  • 2017-6
    • 3 Piz Daint 19.5900PFLOPS
      (理論性能 25.3263PFLOPS)

スコアは2倍になりましたが、消費電力は1.31200MWから2.27199MWと1.73倍の上昇に抑えられています。その結果TOP500 3位でかつ電力性能比順に並べ直したGreen 500でも6位となっています。総じて素晴らしいスーパーコンピューターと言えそうです。ベンダーはCray Inc.です。

Piz Daintのスイス内での演算能力のシェアはTOP500のスコアベースで90.2%に上ります。TOP500にランクインしているHPCシステムの中でスイスにあるものは3つで、TOP500のスコアの総計は21.716281PFLOPSです。

トップ3を落とすアメリカ

上位10システムが設置されている国を順位と共にリストアップすると以下のようになります。

  • 1 中国
  • 2 中国
  • 3 スイス
  • 4 アメリカ
  • 5 アメリカ
  • 6 アメリカ
  • 7 日本
  • 8 日本
  • 9 アメリカ
  • 10 アメリカ

上位10位に5つをランクインさせているアメリカですが、トップ3を落とす珍しい結果となりました。

しかしHPCへの投資は活発か

コンピューターによるシミュレーションが研究開発の場において重要視されていますので、その国でアクセス出来る計算資源の総量はその国の研究開発の能力に関わる数値だと言えます。

国ごとのパフォーマンスシェア上位10カ国(TOP500スコアベース小数点以下第三位で四捨五入)

順位 2017-6
TOP500スコア総計
(PFLOPS)
2016-11
TOP500スコア総計
(PFLOPS)
増加 増加率
1 United Srates 251.66 228.03 23.63 10.36%
2 Chine 235.12 223.57 11.55 5.17%
3 Japan 62.48 54.49 7.99 14.66%
4 Germany 37.50 36.50 1.00 2.74%
5 United Kingdom 30.72 27.60 3.12 11.30%
6 France 25.29 25.40 -0.11 -0.43%
7 Switzerland 21.72 12.27 9.45 77.02%
8 Italy 17.31 14.06 3.25 23.12%
9 Saudi Arabia 10.06 9.58 0.48 5.01%
10 Korea,South 8.53 5.68 2.85 50.18%

アメリカや中国でのHPCへの投資は活発であることが知られていますが、この二カ国のTOP500のスコアの総計を見るとアメリカの方が2倍程度大きく増加していることが分かります。このことから直近のHPCへの投資はアメリカの方が中国よりも活発だと言えそうです。日本の増加率を見ると14.66%と高い数値となっていますが、増加そのものを比較すると中国やアメリカよりも小規模だと言えます。

アメリカ、中国、日本、スイスの増加が目立つことから、この四カ国では直近のHPCへの投資が活発だったと言えそうです。また、増加率を見るとスイスと韓国の数値が目立ちます。スイスの増加はPiz Daintを大幅に強化したことに起因し、韓国の増加は民間による大きな投資に起因します。500TFLOPSクラスのHPCシステムがソフトウエア関連企業に2台、750TFLOPSクラスのHPCシステムがサービス・プロバイダに3台HPEから納入されたようです。注目すべき動きだと言えます。

ソース

https://www.top500.org/lists/2017/06/

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