TSUBAME 3.0のとてつもない環境性能とそれを支えるHPE/SGIの冷却技術SGI Cell

浸漬油冷でGreen500のトップを獲ったTSUBAME-KFC

東京工業大学の所有するスーパーコンピューター、TSUBAMEシリーズは、産業用途などにも応用の効く「みんなのスパコン」として有名です。直近のTOP500のランキングで世界第3位のパフォーマンス・シェアを誇る「スパコン大国」日本のトップクラスの大学である東工大は世界に誇れる技術力を持っています。

東工大で開発された浸漬油冷により冷却されるTSUBAME-KFCは2013年11月のGreen500でトップを獲っています。特徴的な冷却方式を取るTSUBAME-KFCは(全体の消費電力)/(IT機器の消費電力)で表されるPUE(Power Usage Effectiveness)が低く、一般的なデータセンター2から3程度であるのに対して、1.09を記録していたようです。これはIT機器の消費電力に対して、冷却に使われる消費電力が10分の1以下であり、高効率な冷却機構を備えていることを示します。

年間平均PUE1.033を予定するTSUBAME 3.0はSGIのICE XAシリーズを採用

TSUBAME 3.0は年間平均PUEが1.033となる見込みのようです。TSUBAME-KFCは冷却に使われる消費電力はIT機器の消費電力の10分の1以下でしたが、TSUBAME 3.0は30分の1以下という計算になります。超高効率な冷却機構を備えるようです。

TSUBAME 3.0の演算ノードは、昨年HPEに買収されたSGIのHPC向けブレード・サーバー製品群「ICE XAシリーズ」をベースに作られるようです。ICE XAシリーズにはTesla P100を最大4つ搭載するモデルである「IP-139CS-SXM2」がありますが、演算用のブレードはTSUBAMEプロジェクトを率いる松岡氏による要望の多さから「松岡ブレード」と呼ばれているようで、既存の製品からかなり手の加えられたスーパーコンピューターのようです。

TSUBAME 3.0はHPE/SGIが手掛けるHPCシステムの中でも最大の規模を誇り、TOP500のベンダー毎のパフォーマンス・シェアなどにも影響してくると見られます。TSUBAME 3.0はHPE/SGIの躍進としても注目すべきニュースでしょう。

SGIの冷却技術「SGI Cell Technology」

SGIの冷却技術である「SGI Cell Technology」は特筆しておくべきでしょう。この技術においては、演算資源は全て「E-Cell」の中に密閉され、空気はそこから出て行きません。熱は全て冷却水が運びますが、最大で32度の冷却水にまで対応し、冷却機構の省電力化に貢献します。TSUBAME 3.0では演算資源によって40度まで熱された冷却水が屋外の冷却塔まで運ばれ、気化熱を用いて32度まで冷却されるようです。

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ソース

http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/1044/853/html/714.jpg.html

https://www.sgi.com/pdfs/4529.pdf

https://www.top500.org/

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