天河二号が幅を利かせる今。中国の天河一号を掘り下げる

近年Xeon Phiをめぐる騒動でより有名となった天河

天河二号は初代Xeon Phiを搭載したことで有名です。そのパワーは驚異的で、米国が中国政府向けのXeon Phiの輸出を禁止する騒ぎにまでなりました。Xeon Phiが実績を出すと共に、天河二号はどんどん有名になりました。

天河二号は中国最高のスーパーコンピューターです。TOP500でこそ神威太湖之光に負けていますが、HPCGという、より実用的なベンチマークランキングでは現在2位となっています。神威太湖之光は4位と言うことなので、科学技術計算用の汎用スーパーコンピューターとしては、天河二号は中国最高のスーパーコンピューターだと言えます。少なくとも私は天河プロジェクトの方に注目しています。

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もっと早い段階から注目されていた

中国国防科学技術大学の天河プロジェクトは、一号の段階からかなり注目されていたようです。天河一号は2009年に発表されました。この頃はペタ(P=10^15)FLOPS級のスーパーコンピューターがようやく出始めた時代で。天河はキャパシティ(理論性能)が1PFLOPS超えのマシンとして世界にその名を轟かせたようです。

TOP500に登場したのは2009年11月で、記録は5位のようです。キャパシティは1.2PFLOPSほどありましたが、TOP500での記録は563TFLOPSだそうです。実行効率が47%と現在では考えられないくらいの低い水準となっています。

天河一号はGPGPUを用いていて、TOP500ランキングの上位に入った世界初のGPGPUスーパーコンピューターです。GPGPUにてスーパーコンピューターを構成することは当時革新的なことで、その異質な構成が当時受けていたようです。

今見ても味わい深い天河一号

天河プロジェクトが天河一号のコプロセッサボードに選んだのは、なんと「ATI Radeon HD 4870」です。AMDファンとしては既にこの時点で味わい深いものがあります。Radeon HDで当時最高峰のスーパーコンピューターを作ってしまったのです。

また、天河一号はコプロセッサをTeslaにアップグレードすることで、天河一A号として生まれ変わり、2010年11月のランキングで1位を取っています。GPGPUスーパーコンピューターは2010年には既に一般的になってきていて、東京工業大学のTSUBAME2.0も4位にランクインをしています。

GPUをコプロセッサとして用いたスーパーコンピューターにはアメリカのTitanがありますが、Titanが登場するのは2012年のことです。2009年に既にGPGPUスーパーコンピューターを作っていた天河プロジェクトは、先見性の高いプロジェクトだと言うことが出来るでしょう。

天河をどう捉えるべきか

天河プロジェクトの天河一号、天河二号は共に革新的な構成のスーパーコンピューターです。GPGPUやXeon Phiなどをいち早く取り入れ、世界にその名を轟かせて来ました。次はどんな革新的なスーパーコンピューターを見せてくれるのか、天河プロジェクトは間違いなく注目に値するでしょう。

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