Cray社の新製品Cray XC50は500PFLOPSまで拡張可能らしい、各種ディープラーニング向けソフトウエアにも対応

Cray社は今も最強クラス

Cray社をご存知でしょうか。Cray社はHPC界で最大級のシェアを持つHPCシステムのビルダーです。特にスーパーコンピューター領域で強く、先日発表されたTOP500の上位10システム中これら4システムがCray社製です。

  • 3位 Titan – Cray XK7 – アメリカ

  • 5位 Cori – Cray XC40 – アメリカ

  • 8位 Piz Daint – Cray XC50 – スイス

  • 10位 Trinity – Cray XC40 – アメリカ

2016年11月のTOP500が発表されました、日本の京は7位に後退

Cray社は基本的なソフトウエアなどを含めてスーパーコンピューターをトータルで作ってくれ、かつIntel CPUとアクセラレーターと言う構成を取るので、システムが全体的に分かりやすいのだと思います。新製品が出る度に、TOP500ランキングを大いに沸かせます。

新製品Cray XC50発表

そんなCrayが今回投入したCray XC50は、なんと500PFLOPSまで拡張が可能だそうです。どの程度の効率が出るかが分からないので一概には言えませんが、Cray社に金さえ積めばTOP500 1位の中国の神威太湖之光を蹴散らせるでしょう。米国の持つポテンシャルには恐ろしいものがあります。

スイスのPiz Daintは既にCray XC50にアクセラレーターとしてTesla P100を積んだシステムを導入しています。ディープラーニングなどで計算需要が上がることを見越したアップグレードでしょう。Piz Daintは従来Cray XC30をとTesla K20xを使用していたので、実質違うスーパーコンピューターとなりました。前回8位だったのを今回も8位でキープしたのは、そのアップグレードが要因です。

さて、このシステムですが、非常に電力効率が良いです。LINPACKベンチで倍精度で9.8PFLOPSも出ていますが、1.3MWほどしか消費していません。ざっと計算して7.53GFLOPS/Wです。これは脅威的な値で、TOP500のスーパーコンピューターを省電力順並び替えたGreen500というランキングがあるのですが、6月のGreen500 1位のスコアが6.67GFLOPS/Wです。

さらにこのシステムに採用されているTesla P100は、単精度で倍精度の二倍、半精度で倍精度の四倍と言うようにスケールします。半精度演算のスピードが重要なディープラーニング分野では、他の追随を許さない電力効率でしょう。

オープンソースのディープラーニングツールキットへの対応も発表

Cray社は自社でスーパーコンピューター用のOSまで作っています。LinuxベースなのでCray Linuxと呼ばれていますが、Cray Linuxのクオリティの高さには定評があります。スーパーコンピューター用のソフトウエアに関しても、Cray社は世界をリードする技術力があると言うことです。

そのCray Linuxにおいて、以下のツールキットへのサポートが発表されたようです。

  • Microsoft Cognitive Toolkit (CNTK)
  • TensorFlow
  • NVIDIA DIGITS (Deep Learning GPU Training System)
  • Caffe
  • Torch
  • MXNet

CNTKやTensorFlowなどの超有名ツールキットがそのまま使えてしまうようです。Tesla P100をサポートするXC50とCray Linuxの組み合わせは正に鬼に金棒ですね。国に導入されればAI分野のスタートアップの強力な後押しになるでしょう。これは流行るでしょうね。

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