ポスト京に向けて動く富士通、ポスト京につかわれるARM拡張命令はSVEと言うらしい

SVE (scalable vector extension)

ARMと富士通は8月22日、HPC分野でのARMプロセッサの存在感を高めるSVE命令セットをARMv8-Aアーキテクチャに組み込むことを発表しました。ポスト京のプロジェクトは一歩前身です。また今回の発表で、ポスト京はベクトル型のスーパーコンピューターの技術を応用したスーパーコンピューターになりそうだと言うことが分かるかと思います。ベクトル型とはメモリ帯域の観点から徐々に枯れてきたスーパーコンピューターの方式です。高機能なSIMD演算を組み込むとして、メモリ帯域はどうするのかと言うところが今後のポスト京の見どころになってくると思います。

ベクトル長は2048bit

どうやらSVEの最大ベクトル長は2048bitとなるようです。これは可変長で、128bitから2048bitまでの間でベクトル長を選ぶことができます。ベクトル長は長すぎるとメモリ帯域を食い荒らしてしまうので、可変長になっているのだと思います。可変長ベクトル長にする上で問題は適切なベクトル長をきちんと選んでくれる高性能なコンパイラが必要になることでしょう。またそれに依存してプログラミングのスタイルも変わって来るのかもしれません。ポスト京が様々なプログラムにおいてこの拡張命令の効果を発揮するには、かなりの技術力が必要になることが予想されます。

NEONが置き換わるのか

ARMと富士通はSVEはHPC用のSIMD演算命令であって現行のNEONは置き換わらないとしています。汎用的で手軽に演算効率を上げられるNEONとガチガチにチューニングした場合にとてつもない性能を発揮するSVEですみ分けがされる形になるみたいです。

ARMはHPC市場を真剣に狙っている

HPC市場と言えば圧倒的なパワーが必要なイメージがあるかもしれませんが、実際に重要なのは演算辺りのメモリ帯域だったり、電力辺りのパフォーマンスだったりします。これらを兼ね備えているからこそ富士通はポスト京のプロセッサのアーキテクチャとして白羽の矢を立てたのです。ARM社もしたたかで、これを機にHPC市場での存在感を強めようとしています。モバイル市場をほぼ完全に制したARMですが、次はHPC市場を制覇するのかもしれません。

One comment

Add a Comment

メールアドレスの入力は任意です。(公開されることはありません)