ソフトバンクの買収するARM社のARMアーキテクチャはx86アーキを食うか

ソフトバンクがARM社を3兆円規模で買収するというニュース

ソフトバンクがARM社を大金を注ぎ込んで買収するというビッグニュースがありました。ARM社はプロセッサの設計を売る起業です。そのプロセッサのシリーズの中で汎用プロセッサのCortex AシリーズやマイクロプロセッサのCortex mシリーズ、GPUのMaliシリーズなどエンタープライズ向け製品が急速に力を伸ばしています。AppleのiPhoneやAndroid端末などに搭載されているプロセッサにもARM社の設計が使われており、ライセンス使用料が発生しています。

ARMアーキテクチャの特徴

ARM社のリリースするプロセッサの設計の特徴は、そのダイの面積の小ささと消費電力あたりの演算能力の高さにあります。これがモバイル用途にマッチしてスマートフォンの普及と共に勢力を伸ばしました。しかしARMアーキテクチャ自体は古くからあり、組み込み用途向けではほとんど寡占状態というシェアを持っています。

今後も確実に伸びる

ARMボードやスマートフォンがクライアント機として伸びる

スマートフォンは既に日本では普及し切った印象がありますが、途上国ではまだまだ伸びるでしょう。消費電力の少ないモバイル端末は電力事情の良くない途上国での需要は大きいと思います。ソーラー発電で5V1Aの電力を得ることは容易いでしょう。Linuxの動くARMボードとして有名なRaspberry PIには5V1A以下で動くモデルがあります。途上国の人がより省電力なクライアント機としてAndroid端末などの既にARMの天下となっているマシンや、ARMのLinuxボードを選ぶことは不思議なことではないかと思います。

IoTはこれから絶対に伸びる

他にもIoTという伸びしろがあります。Internet of thingsと呼ばれるこのトレンドは今後確実に時代が来ると言われています。IoTはつまりプロセッサとネットワークチップをあらゆるものに組み込み、それらの情報をインターネットを通じで収集することで何か面白いことが出来ないかという仕組みのことです。面白いことと言うのは例えば、ビッグデータとしてデータセンターが回収し、データマイニングをするという大規模なことから、スマートフォンに家に居るペットの状態を表示することまで本当に様々な面白いことができると見られています。組み込み用途が伸びてARMアーキテクチャのプロセッサの市場規模が伸びることが予想できます。

サーバーにも応用されてきた

サーバーボードにもARMアーキテクチャが使われ始めて来ました。この事実はARMアーキテクチャはx86アーキテクチャの対抗馬になりえることを示唆していると思います。長い間PC向けのプロセッサはIntelやAMDの天下でしたが、それがARMによって根底から覆されようとしているのです。

サーバーの密度

ARMのサーバー事業の伸びを見る上で抑えておきたい概念がサーバーの密度です。サーバーは厳密に計算された熱設計を元に設置されることが多いです。サーバー事業者は同じ体積の中に沢山のサーバーを置きたいということは理解できるかと思います。しかし熱源となるプロセッサが一定以上の密度で配置されてしまうと、動作が不安定になってしまいます。低発熱で熱効率の良いプロセッサであるARMプロセッサは同じ体積の中でも沢山の計算機資源を用意出来る可能性があります。このような高密度サーバーについてはARMアーキテクチャには商機があります。

まとめ

ARMアーキテクチャはx86プロセッサの代替となるだけでなく、超省電力が要求される状況でも安定した電力効率で計算能力を提供できます。ARM社は設計を売るという事業形態をとっており、様々な用途に向けたプロセッサを同時に影から支配できるポテンシャルを秘めています。今後Intelや脅かす企業があるとすれば確実にARM社であり、そのARM社を超高額で買収するソフトバンクは「よくやってくれた」と言えると思います。

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