Radeon RX Vega 56はEthereumマイナーからVega 64を守るか

非常に高いマイニング能力を誇ると噂のRadeon RX Vega 64

先日Radeon RX Vega 64について興味深い噂が流れました。暗号通貨EthereumにおけるRadeon RX Vega 64のマイニング性能が非常に高く、そのハッシュレートは70-100MH/sに達するとの噂です。これは現在最高レベルのEthereumマイニング性能を誇るNVIDIA GeForce GTX 1080 Tiの2倍から3倍の性能です。

この噂が本当であれば、VegaはEthereumのマイナーに大人気となり、品薄となることが予想されます。

Memory-hardなEthereumのハッシュ関数

暗号通貨はハッシュ関数を用いて取引の正しさなどを担保しますが、EthereumではEthashと呼ばれるハッシュ関数が用いられています。

Ethashはmemory-hardなアルゴリズムを採用しているようです。このハッシュ関数を効率よく解く、即ちEthereumのマイニングにおいて高いハッシュ・レートを達成するにはメモリの性能が大きな鍵になります。

Ethash PoW is memory hard, making it basically ASIC resistant. This basically means that calculating the PoW requires choosing subsets of a fixed resource dependent on the nonce and block header.

https://github.com/ethereum/wiki/wiki/Mining

価格あたり、消費電力あたりで帯域幅が広いVega 56

Radeon RX Vega 64及びVega 56は、高帯域なHBM2メモリを搭載します。メモリ・クロックの設定が違うようで、Vega 64の帯域幅は483.8GB/s、Vega 56の帯域幅は410GB/sとなっていますが、メモリ帯域の価格単価、消費電力単価は恐らくVega 56の方が高くなります。TDPは発熱の指標であって消費電力の指標ではありませんが、ここでは消費電力の指標として扱います。

Radeon RX Vega 56 Vega 64 空冷 Vega 64 水冷
帯域幅 (GB/s) 410 483.8 483.8
TDP (W) 210 295 345
価格 (USD) 399 499 699
(GB/s) / (W) 1.952 1.640 1.402
(GB/s) / (USD) 1.028 0.970 0.692

VegaでのEthereumのマイニングについてボトルネックとなるのがメモリ帯域だとすれば、マイナーはVega 56を選ぶはずです。マイナーの関心は主に効率であり、ワットあたりのハッシュ・レートや価格あたりのハッシュ・レートも高さが基準となるでしょう。一方ハイエンド製品を購入するゲーマーの関心は最高のゲーム体験にあります。上に示したような効率よりも最高のゲーム体験を提供してくれるボードかどうかが基準となると考えられます。マイナーの需要とゲーマーの需要はVegaの中でも割れる可能性があります。

Ethereumマイニング需要はVega 56に集中するか

Vega 56が大量に出荷されれば、より高いゲーミング・パフォーマンスを達成するVega 64はマイニング需要から守られると考えられます。マイニング需要に応える数のVega 56が出荷されることに期待しましょう。

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