Radeonがディープラーニング向けGPGPUコプロセッサのプロダクトライン「Radeon INSTINCT」を発表

AMD Radeonの反撃が始まる

AMDのIntelへの反撃を象徴するプロセッサがZenなら、nVIDIAへの反撃を象徴するプロセッサが先日2017年前半のリリースが発表された「Radeon INSTINCT」です。RadeonはnVIDIAのTeslaと真っ向勝負を挑むようです。

nVIDIA Teslaはディープラーニング市場で圧倒的なシェアを手に入れることを至上命題としています。HPCの市場はディープラーニングで大きく拡大することが期待されており、言わば成長市場なのです。またGPGPUはHPCシステムの主要なソリューションの一つで、単純な計算をとてつもない量積み重ねることでAIの精度を向上させるディープラーニングは、GPGPUと相性が良いです。nVIDIAのディープラーニング市場への積極的なアプローチは、当然だと言えます。

AMDもどうやらその成長市場をみすみす逃す考えでは無いようです。ようやくAMDからディープラーニングと言う言葉が聞けて安心しています。

プロダクトラインの整理を進めるAMDのGPU事業

最近のAMDはマーケティングが上手い、と言うことは特筆すべき点かも知れません。AMDはマーケティングが下手だと言うことはファンの間では良く言われていました。Intelの「Intel入ってる」のようなキャッチーなフレーズもなければ、プロダクトの特徴が名前から分かりづらいと言う点も指摘されてきました。

AMDのGPUはRadeonはGeforceと、FirePro WはQuadroと、FirePro SはTesla及びGRIDと競合する製品です。このうち広く知られているのは恐らくRadeonだけでFireProのSシリーズなどは、存在自体を知らないと言う人も多いのでは無いでしょうか。

AMDはATIというGPUメーカーを買収してRadeonを手に入れました。そのためにCPUもGPUも作っていて、それらを合体させたAPUというプロダクトも手がけると言う、多岐に渡る事業形態を持つ企業となりました。

それらのプロダクトラインの整理が今始まっています。FirePro WはRadeon Proとして生まれ変わり、FirePro Sシリーズが「Radeon INSTINCT」として生まれ変わります。

全ての製品にRadeonを冠したことで随分と分かりやすくなりました。AMDのGPUと言えばRadeonです。FireProを知らない人がいてもRadeonを知らない人はそうは居ないでしょう。少なくともこの記事を見に来ている人には、パッと見でGPU製品だとわかる製品名となったでしょう。

ドライバのオープンソース化やSSGテクノロジーなど、GPU関連で動きを強めてきたRadeon

2016年のAMD GPUの動向は大変興味深いものでした。ドライバやGPGPU関連のライブラリなどをオープンソース化して開発する「ROC」を発表しましたし、フラッシュメモリをGPUのラスト・レベル・キャッシュとして動作させるSSGテクノロジーの発表もありました。

特にGPU関連のソフトウエア・リソースのオープンソース化については、Linuxのカーネルを開発する世界最高峰のギークたちが飛びつき、かなり速いスピードで開発が進んでいます。GPGPUラインを大きく後押しするニュースです。

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