2017年がスタート、今年は荒れる

2017年、AI元年となる

2016年、AI関連のワードは常にバズワードでした。nVIDIAのPascalはディープラーニング向けの機能を全面に押し出していましたし。Xeon Phiもそれ追随する形でディープラーニング市場を狙いました。そのような競争もあり、ディープラーニングを用いてAIを開発するためのハードウエアが概ね整いました。クラウドコンピューティングサービスとして提供する事業者も現れ、高性能で大規模なGPGPUサーバーを短期間使用することが容易になっていきました。AI開発にハードルが少しずつ下がる一年でした。

2017年、AIは製造業に革命を起こすと言われています。かつてITがオフィスワークを変えたように、今度は製造業のスタイルを大きく変えるようです。

今まで人がやっていた作業をロボットやAIが代替出来るようになれば、それは確かに革命と呼べるものになるでしょう。ヒューマンリソースは製品の企画や市場調査などに周り、イノベーションをさらに加速させるでしょう。未来はすぐそこにあるのかもしれません。

2017年、コンピューティングが変わる

2016年は神威コアやPEZY-SCなど、プロセッサの新興勢力がスーパーコンピューターのベンチマークランキングを賑わせました。HPEという世界最大の業務用サーバーベンダーは、The Machineプロジェクトを発足させ、具体的にコンピューティングを変えるために動きました。またクラウドウエアの発達やクラウドの開発環境などが度々話題になる一年でした。

これらは全てコンピューターとはこういうものだ、と言うテーゼへのアンチテーゼです。今まで触ってきたコンピューターは過去のものとなる可能性があります。

超メニーコアプロセッサの台頭

今年はRISC設計のメニーコアプロセッサが大いにHPCファンを沸かせました。ターゲットを絞り、必要な命令セットを吟味し、x86などのパーソナルコンピューターに使われているようなコアでは出せない効率を実現するプロセッサが現れました。特に話題となったのが中国の神威太湖之光に使用されたSW26010と理研の菖蒲に使われているPEZY-SCのカスタムプロセッサです。

神威太湖之光のコンピューティングモデルは異質です。基本的にIntelのCPUを使ったスーパーコンピューターとは完全に別のもので、比較が非常に難しいものとなっています。40nmプロセスであることや、DDR3であることに注目が集まりがちですが、IntelのCPUを使ったシステムが苦手なGraph500での性能が高い点など、注目すべき点は沢山あります。神威コアがHPC界を荒らす可能性は十分にあるでしょう。

PEZY-SCはTOP500にもランクインする理研のスーパーコンピューター、菖蒲に採用されています。2016年11月にnVIDIAのTesla P100を搭載したシステムに抜かれるまでGreen500にトップを守った実績があります。その省電力性の秘密が1024コアと言うスケールのメニーコア設計です。PEZYはプロセッサ設計の方針として、沢山のコアを詰め込むことを打ち出しています。コアの面積効率を上げ、必要な命令セットを吟味し、制御用の回路を少なくすることで性能を犠牲にせずにプロセッサ辺りのコア数を1024コアにまで高めました。

PEZYは2016年中にPEZY-SC2を発表する噂がありましたが、どうやら2017年にずれ込んだようです。今年はPEZY-SC2は4096コアと言う更なるメニーコア設計でかつてない省電力性能を実現するようです。PEZY-SC2に注目していきましょう。

HPEのThe Machine

大層な名前が付いている割には技術的には大したことが無いプロジェクトだという評があるThe Machineプロジェクトは、不揮発メモリをメインメモリ化して大量のメインメモリを用意し、ARM SoCをいくつも協調させて大量のデータを捌けるコンピューターを作ると言うプロジェクトです。

HPEは世界最大級の業務用サーバーベンダーです。よってこの技術はビッグデータに対するソリューションとして実際に売り込まれることになるでしょう。技術的にはそれほどアツいものではありませんが、実験レベルで出来ていたことが実際に世の中に浸透していくことを目の当たりにすると言う点でアツいプロジェクトであると言えます。

クラウドコンピューティング

文書の編集や共有、ソフトウエアの開発の場は、オフィスからクラウドに移る可能性があります。演算能力をシェアし、効率よく使い切ることが出来るメリットがありますし、5Gの時代の到来と共に、ネットワークリソースが安価になることも予想されます。既にクラウドのアプリ開発環境などのサービスが動き始めていますが、この流れは今後も続き、手元に大きな演算資源を持つ必要性は薄れていくと予想出来ます。

AMD Zen

2017年はAMDの復活も囁かれています。AMDのZenと言うプロセッサが何やらアツいようです。AMDに興味があるような人は既に様々な情報を知っているかと思うので詳細は割愛しますが。私は2017年はAMDが勝つと信じています。

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